病院紹介

多職種による医療活動

医療安全対策室

当院の基本方針のもと、医療事故の発生・再発を防止することで、患者さんが安心して安全な医療を受けられる環境を整備することを目指しています。また、医療事故の分析・対策・教育を行い、職員の医療安全への意識の向上を図って事故防止につなげるべく取り組みを行っています。

組織図

活動内容

院長直轄の部門として、次のような業務を行っています。

  1. 患者相談窓口

    病院における患者さん等の医療安全に関する相談窓口としての業務を行っています。
    受付時間:月〜金曜(祝日除く) 9:30〜16:00

  2. 医療安全対策

    各種委員会の開催
    医療安全対策委員会をはじめとする各種医療安全に係る委員会を指揮しています。

    医療安全ワーキンググループ活動
    多職種で医療安全に取り組み、業務改善につなげる目的で、医療安全ワーキンググループ活動を行っています。5S活動、転倒転落・患者誤認防止、KYT(危険予知トレーニング)等に取り組み、改善策を提案・実践しリスクマネジメントに努めています。

    事故防止策の策定・広報および各部署への啓発・教育研修
    医療の安心・安全を目的にリスク感性を向上させること、およびレポートを提出することの重要性を理解してもらうために院内において勉強会を企画・開催しています。

    6月

    第1回 医薬品・医療機器 安全講習会

    勉強会・eラーニング講習会 開催内容(2019年度)
    7月

    第1回 医療安全 講習会

    勉強会・eラーニング講習会 開催内容(2019年度)
    11月

    第2回 医療安全 講習会

    勉強会・eラーニング講習会 開催内容(2019年度)
    1月

    第2回 医薬品・医療機器 安全講習会

    勉強会・eラーニング講習会 開催内容(2019年度)
    8月

    Safety Plus eラーニング実施

    11月

    第1回 医療安全講習会

    勉強会・eラーニング講習会 開催内容(2018年度)
    2月

    第2回 医療安全講習会

    勉強会・eラーニング講習会 開催内容(2018年度)

    事故防止マニュアルの作成・改訂

    院内巡回
    日々巡回を行い医療安全の働きかけを行っています。

    インシデント・アクシデントレポート
    大きな事故の背後には何倍もの小さな失敗があります(ハインリッヒの法則)。そこで、発生した事故や失敗を、インシデント・アクシデント情報として収集を行い、原因分析をして、再発防止策の策定・指導・提案を行っています。 インシデント・アクシデントレポートは日本医療機能評価機構の定める区分に従い、患者さんへの影響度に応じてレベル分けし分析を行っています。
    レポート集計では、そのほとんどがインシデント(いわゆるヒヤリハット)のレベルであり、アクシデント(事故)は1%です。事象別では、上位からチューブトラブルに関するもの、薬剤、転倒・転落となっています。重大な事故を未然に防止するためには、小さなリスクの把握が必要です。

    医療に関する事故、紛争対応
    患者さんに対する窓口となるほか、必要に応じて医療事故(紛争)調査委員会を開催しています。

チームメンバー

医師、専従の医療安全管理者(看護師)、事務職員

栄養サポートチーム(NST)

栄養管理は全ての医療の基本です。患者さんの栄養状態が悪化すると、どんな治療をしても効果を発揮できません。個々の症例に応じて、適切に栄養管理を実施することを栄養サポートといい、これを職種の壁を越えて実施する医療チームをNutrition Support Team(NST)といいます。

活動内容

週3日(4回)病棟ごとにカンファレンス、回診を行っております。栄養状態が良くない患者さんの栄養補給方法(食事、点滴、経管栄養)の内容を検討し、患者さんが良い状態で早期退院、転院ができるようにチームでサポートしております。
月1回のNST委員会は、多職種(医師・看護部・薬剤部・検体検査部・リハビリテーション部・栄養部)で行い、栄養に関する情報交換、症例検討を行っております。

学会認定
  • 日本静脈経腸栄養学会・NST稼動施設
  • 日本栄養士会栄養サポートチーム担当者研修認定教育施設
  • 日本病態栄養学会認定栄養管理・NST実施施設、栄養管理・指導実施施設
  • 日本栄養療法推進協議会認定NST稼動施設
チームメンバー

医師、看護師、薬剤師、認定薬剤師(栄養サポートチーム専門療法士)、管理栄養士(静脈経腸栄養管理栄養士・NSTコーディネーター)、臨床検査技師、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士

感染制御チーム(ICT)

感染制御チーム(Infection Control Team:以下ICT)は、院内感染対策委員会(Infection Control Committee:以下ICC)の中心的実働部隊として、組織横断的に各部門と協同しながら医療関連感染対策活動を行っています。

活動内容
  1. 感染制御チーム活動

    院内ラウンドや職員への啓発教育、感染制御を円滑に行うための院内規定の整備やミーティング、抗菌薬適正使用への支援、地域連携活動等を行っています。 また、日本環境感染学会、厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業へ参加し、感染症発生状況のベンチマークと対策の検討に活用しています。

  2. ICTリンクスタッフ活動

    ICC・ICTメンバーの下部組織としてICTリンクスタッフ会議を発足し、医療関連感染制御の実動部隊として、看護部・薬剤部・検査部・放射線部・臨床工学部・リハビリテーション部・事務部・入退院センターの各部署に感染対策推進リーダーを配置しています。 ICTリンクスタッフが感染対策推進リーダーとしての役割を認識し、院内感染防止対策の実践が図れるよう、感染制御実践看護師を中心にICTメンバーがサポートしています。

    週1回、ICTメンバーと共に各病棟をラウンドし、手指衛生の実施状況や、監視対象病原体、感染症患者を対象に、病室前表示や感染予防策実施状況の確認、病棟スタッフとの感染対策の継続・解除の検討を実施しています。 また、月1回、ICTメンバーと共に様々なテーマでグループディスカッションを行い、感染防止対策上の問題点や改善案について協議・検討を重ねながら、改善活動を図っています。

チームメンバー

医師、看護師、感染制御実践看護師、薬剤師、認定薬剤師(感染制御、抗菌化学療法)、臨床検査技師、救急救命士、事務職員

抗菌薬適正使用支援チーム(AST)

目的

AST(Antimicrobial Stewardship Team)は主治医が抗菌薬を使用する際に最大限の治療効果を導き、最小限の有害事象にとどめ、感染症治療を早期に完了することを支援します。

活動内容

1. ASTラウンド

当院では2007年から血液培養陽性例および指定抗菌薬長期投与例に対し適切な微生物検査・血液検査・画像検査等の実施状況、初期治療抗菌薬の選択・ 用法・用量の適切性、必要に応じた治療薬物モニタリングの実施、 微生物検査等の治療方針への活用状況などを経時的に評価し、必要に応じて主治医にフィードバックを行い抗菌薬適正使用に貢献しています。

2.その他の活動実績

  • 抗菌薬適正使用の教育・啓発
  • アンチバイオグラム作成
  • 抗菌薬適正使用マニュアル作成
  • 指定抗菌薬届出制の導入
  • 抗MRSA薬のTDM
  • 採用抗菌薬の見直し
  • 血液培養複数セット採取啓蒙活動
  • 細菌検査室設置
  • 術後感染予防抗菌薬マニュアル作成 等
チームメンバー

医師、薬剤師、認定薬剤師(抗菌化学療法、感染制御)、看護師、認定看護師(感染管理)、臨床検査技師

【感染制御・抗菌薬使用に関する相談窓口設置について】

当院は「地域に根差し、地域に貢献する医療」を基本理念の一つとしており、狭山市近隣の医療施設に対し、感染制御・抗菌薬使用に関するご相談窓口を設置しております。
ご相談がございましたら、下記の連絡先までよろしくお願い致します。
※ご相談内容は、相談記録として保存させていただきます。

◆対象の御施設

  • 当院と院内感染対策カンファレンスを行い、感染防止対策加算2を算定されている御施設
  • 狭山市近隣の御施設

◆ご連絡先

感染制御・抗菌薬使用に関するご相談
電話 04-2953-6611(代表)
1065(感染対策室内線)
受付時間:月~金 9:00~16:30
メール※ infection-control@saitama-sekishinkai.org

※時間帯や担当者不在によっては、メールの返信にお時間を頂く場合がございます。

埼玉石心会病院 ICT・AST

緩和ケアチーム

緩和ケアとは、がん等の生命を脅かす病気に直面する患者さんとそのご家族に対して、身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな苦痛の緩和を行う医療ケアです。 当院では一般病棟に入院中の患者さんを対象に、主治医、担当看護師だけでなく、他の職種も協力して緩和ケアを行う、緩和ケアチームが活動しています。

活動内容
  • 患者さんの体のつらい症状(痛みや息苦しさなど)や、心のつらさを和らげる
  • 患者さんやご家族の様々な悩みの相談(今後のことでのお悩みや、介護に関することなど)
  • 在宅医療へ向けての相談
  • その他
対象となる疾患

あらゆる病期のがん疾患と末期心不全

緩和ケアを希望される場合

患者さん、ご家族が希望される場合

主治医か看護師にご相談ください。

主治医や看護師が、緩和ケアチームと協力して医療を提供した方が良いと判断する場合

患者さん、ご家族に相談させていただくことがあります。

チームメンバー

医師、看護師、認定看護師(緩和ケア、乳がん看護、皮膚・排泄ケア)、薬剤師、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士(がん病態栄養専門)、その他必要な専門の職員

褥瘡対策チーム

当院では褥瘡発生時、発見時は看護師から褥瘡対策チームに連絡をすることを徹底しています。連絡がくると褥瘡対策チームは当日または翌日には訪室し褥瘡発生要因分析、除圧方法や予防的スキンケア、局所治療方法の検討を行います。真皮を超える褥瘡、デブリードマンが必要な症例は褥瘡回診時、皮膚科医の診察を行っています。
院内の褥瘡発生率は1.5%前後でありこれ以上さげることができない状況ですが、発生した褥瘡は入院中に治癒させるという熱い思いでケアに取り組んでいます。

活動内容

褥瘡回診

週1回、褥瘡保有患者の回診を行っています。回診では、褥瘡の評価、治療方法の検討の他、ポジショニングやマットレスの使用の適正の評価、全身の皮膚の状態なども観察し、治療的な助言だけでなく、予防的視点でのケアの指導、助言も行っています。

褥瘡予防ラウンド

褥瘡ハイリスク患者を中心に褥瘡や皮膚損傷を予防するためのケアをアドバイスしています。リハビリスタッフ、呼吸器サポートチームなど多職種と連携しながら安全・安楽なポジショニングがとれるよう協働しています。

リンクナースの育成

委員会の時間内で毎月テーマを決め、褥瘡予防ケアの基本を実技を通して習得できる環境を提供しています。

チームメンバー

医師、看護師、認定看護師(皮膚・排泄ケア)

認知症・せん妄ケアチーム

入院患者に認知症・せん妄症状が出現した際に、早期に介入することで症状悪化を予防し、身体疾患の治療を円滑に受けられることを目的とします。

目標
  • 院内の各診療科、医療者への啓蒙活動を行い、現場の知識の向上を目指す。
  • チーム活動を通し院内ラウンドを実施、認知症・せん妄患者に対して早期の対応ができる。
  • 早期対応により患者の尊厳を守りながら適切な医療を提供する。
活動内容

週2回(火・金)、医師から相談依頼があった患者さんをチームで回診します。身体状況再評価、認知症とせん妄の診断、薬剤指示の見直し、患者対応のアドバイス、せん妄スクリーニングの再評価日の設定等を行っています。

チームメンバー

医師、臨床心理士、看護師、認定看護師(認知症看護)、薬剤師、理学療法士、社会福祉士