診療科のご案内

ER総合診療センターについて

ER総合診療センターは救急科、総合診療科、救急外科、集中治療科を中心として外来診療から集中治療、一般入院診療まで広く救急患者さんに対応します。高齢化が進み、病院に受診される患者さんは様々な病気が絡んでいることがあります。 当センターでは患者さんを臓器別だけではなく、臓器横断的に診療を進めていきます。
救急外来では重症度や傷病の種類によらず全ての救急患者の診療にあたっています。緊急性が高い場合は救急外来で迅速に対応し、専門治療が必要な場合は各専門科に相談、総合的な診療が必要な場合は当センターで入院加療を行います。
低侵襲脳神経センターや心臓血管センターと連携し、脳卒中や循環器疾患といった重篤な疾患にも迅速に対応できる態勢を整えています。また、地域の病院や診療所との連携にも力を入れており、患者さんの背景に合わせた診療を提供できるように心がけています。

ER総合診療センターの体制

診療部

救急診療

救急診療部門では主に緊急度や重症度の高い疾患の初期治療を行います。当院では「断らない医療」の実践を行うべく、救急車での搬送は断らずに対応しています。 年間約10,000件の救急搬送があり、応需率は約99%となっています。 救急搬送のみならず、年間約14,000件の緊急で診察が必要な徒歩で受診される患者さんの診療も行っています。
診察を行う疾患は多岐にわたり、脳卒中や心筋梗塞、ショックといった重症度の高い疾患から、軽微な外傷や感冒といった一般的な疾患についても対応しています。 緊急性の高い疾患の患者さんを優先的に診療しているため、軽症の患者さんはお待たせすることが多くなりますが、すべての患者さんに誠実に対応できるよう心がけています。
救急外来には看護師や救急救命士、診療放射線技師、臨床検査技師、薬剤師がおり、様々な角度から患者さんをサポートできるようにしています。 血液検査、心電図やレントゲン検査、CT検査やMRI検査といった各種検査についても緊急性に応じて24時間すぐに対応できるようになっています。 診察室以外にも経過観察を行うベッドも準備されており、検査を待っている時間や処置を行う際に経過観察ベッドで横になっていただくこともあります。
専門的な疾患については他科の医師とも密接に相談し、必要な対応ができるように体制を整えています。救急外来での初期治療の後、引き続き専門的な加療が必要と判断された場合は速やかに専門科医師と相談して対応します。 緊急手術や緊急入院が必要な場合や後日に専門科外来を受診していただく場合など、緊急度や重症度に応じて適確に対応いたします。
研修医教育や救急隊員の研修も行っており、当院のみならず地域の救急医療の向上につながるような活動も行っています。我々は地域の皆様の安心安全につながるような救急医療を提供していきたいと考えています。

総合診療

総合診療科部門では、救急診療にて入院が必要と判断された方、そしてさやま総合クリニックをはじめとした地域の医療機関から紹介された患者さんの入院診療を担当しています。 肺炎などの呼吸器疾患の他、糖尿病関連、不明熱など診断がはっきりとつかない疾患、併存疾患が多く単一の診療科では対応が難しい患者さんの診療を行っています。 訴えに寄り添いながら、個人個人の生活環境や家庭環境を考慮し、看護師、MSW、理学療法士、作業療法士、栄養士など様々な職種と連携することで、疾患の治療だけでなく、退院後のフォローも考えて診療にあたっています。

2020年9月からは、新型コロナウイルス重点医療機関として、コロナ感染者の診療も行っております。 院内にゾーニングしたCOVID-19感染者用の病室を設け、当科を中心に入院患者を積極的に受け入れております。今後も起こりうる感染拡大にそなえ、常に対応できる体制を整えております。

2023年6月からは、さやま地域ケアクリニックとの連携のもと、訪問診療にも力を入れていく予定です。入院患者だけでなく、退院後の患者のフォロー、その後の生活にも配慮が行き届いた医療を提供し、地域医療の一翼を担っていきたいと考えております。

教育の面では、2018年から新専門医制度の総合診療科の専門プログラムの基幹病院として、様々な健康問題を抱える患者さんに対応できる医師を育成しております。救急から入院、訪問診療に至るまで、総合診療を志す専攻医の皆様にとっても良い経験ができる環境です。

ICU・ハイケア診療

集中治療科は2021年4月から新設された診療科であり、ICU・CCU・HCUを中心とした重症患者管理のコンサルトを受け診療を行っております。 特に重症度の高いICUについては、集中治療医、看護師、臨床工学技士、理学療法士、薬剤師、栄養士など多職種でカンファレンスを毎日行うことで、問題点や治療方針を共有し、質の高い医療の提供につなげています。
ICUに入室する患者さんはみな重症度が高く、患者さんだけでなく家族も不安に思うことがあると思います。重篤な状態でも、可能な限り後遺症を減らし、ご自宅へ帰れることを目標に治療を行わねばなりません。 そのためには手術や薬物治療だけ行っていてもこれを実行することは難しく、臓器横断的な全身管理や積極的なリハビリテーション、栄養療法など様々な治療を統合して管理する必要があります。 そして家族もこれら治療経過を共有することで、医師から提案される治療に対し正しい選択が行え、退院後の受け入れを行うことができると考えています。
当院集中治療科は、ICUを“特別な空間”ではなく、患者さんや家族も含めて安心して治療をうけることができる環境づくりを行っていますので、入院中に感じる疑問や不安などありましたら、気軽にご相談いただければと思っております。

救急外科診療

救急外科は2022年4月から新設された診療科です。外傷や熱傷、中毒などの救急領域の患者さんの外来及び入院診療や、Acute Care Surgeryの領域の診療を担当しています。 Acute Care Surgeryの領域となるのは体幹部外傷、多発外傷、消化器外科救急疾患、壊死性軟部組織感染症、コンパートメント症候群などです。 外来診療は救急科と、救急領域の入院診療は総合診療科と、外科的疾患やsurgical rescueは外科と、外科的集中治療は集中治療科と連携して診療にあたっています。

2022年度は主に外科と連携の下161件の手術を行いました。(うち緊急手術66件)
外科以外では整形外科、形成外科などとも合同で手術を行うことがあります。
複合した病態の患者さんなど、特定の診療科で対応しにくいものでも当院救急外科では退院まで対応することができます。
地域の皆様が安心できるよう努力しております。
研修医等の教育にも力を入れており、勉強会の開催や症例検討会などを積極的に行っています。

看護部 (センター所属36名)※2023年4月現在

ER総合診療センターの看護師の役割は、救命処置を行う医師とともに患者さんの命を救うことです。医師やコメディカルスタッフと連携をとりながら迅速かつ質の高いチーム医療を展開することで患者さんの命を救うと同時に後遺症を最小限にできるように最善を尽くします。
救命での初療後も全身管理や状態を安定させるケアなど、一日でも早く患者さんが日常生活にもどれるように精一杯援助をさせていただきます。
救命救急における看護師は救命処置だけでなく、突然の重篤な病気やけがで苦痛や不安の中にいる患者さんやご家族の心のケアも看護師の大切な役割と考えて、心に寄り添った看護の実践を心掛けていきます。
そして、重篤な患者さんを24時間体制で必ず受け入れるという使命のもと、地域の皆様の安心・安全な生活の支えとなりますようにチーム一丸となって活動していきたいと考えています。

EMT課(センター所属22名)※2023年4月現在

当院において、救急救命士が所属するEMT課の最大のミッションは、救急車を断らないで応需することです。救急患者は、救急車内では医療の手が入りません。まずは救急隊からの収容依頼に応需し、少しでも早く医療提供するため、応需率100%を目指しております。 消防退職者が3名在籍しており、救急隊との連携をさらにスムーズに行うことができております。
救急車及び救急外来患者、紹介患者、ドクターカー、転院調整や搬送など、年間25,000件以上の大量な情報に対して、EMT課が情報の集約整理を行い、医師・看護師等へ共有し、スムーズな医療が行えるように日々努力しております。
救急患者が少しでも早く、スムーズに医療が受けられるよう貢献してまいります。

放射線部(センター所属3名)※2023年4月現在

断らない救急を理念に掲げた当院ER総合診療センターの画像診断部門としての機能を果たすため、デュアルソースCT×2台、3T-MRI×1台 1.5T-MRI×1台を365日いつでも動かせるよう、 最低でも3名の診療放射線技師の当直体制をとりながら業務にあたっており、心臓や脳・大血管などの緊急アンギオ検査・治療にも24時間対応可能です。
装置やマンパワーだけでなく個々のスタッフがより良い検査を迅速に行うことを目標に努力を続けるとともに、放射線管理システムを導入し、救急患者さんの放射線被ばくを低減し安全な検査をめざして日々業務にあたっています。

薬剤部(センター所属1名)※2023年4月現在

薬剤部では、救急担当薬剤師を1名配置(日曜・祝日除く)しており、救急の現場で主に常用薬の確認や血栓を溶かす薬(以下、t-PA製剤)の調製を行っています。
当院の理念である「患者主体の医療」を実現するために、患者さんからアレルギー歴や常用薬の確認を行い、医師や看護師など多職種と情報共有をすることで適切な薬物治療が行えるよう努めています。
当院では24時間体制で救急患者さんに対応しています。急性期脳梗塞治療の一つであるt-PA製剤は、発症後4時間30分以内に投与しなければなりません。 救急担当薬剤師を配置することで、医師や救急救命士、看護師など多職種と連携し、t-PA製剤の調製を迅速かつ円滑に対応できるよう努めています。

検査部:生理検査室(センター所属1名)※2023年4月現在

生理検査室では、ER総合診療センターに平日の日勤帯に臨床検査技師1名を配置して心電図、超音波検査を救急の現場で行っています。臨床検査技師を配置することにより、検査依頼から検査実施をスムーズに対応することができます。
緊急で運ばれる患者さんの情報は到着前から他職種より収集し、患者さんの到着とともに速やかに検査に入ります。 特に超音波検査では臨床検査技師の専門性を十分に活かし、診断のための検査結果を正確かつ迅速に直接医師に報告します。これにより、医師の早期診断に繋げることができます。医師、看護師、救急救命士など他職種との連携を意識し、救急でのチーム医療への貢献に努めています。

医師プロフィール(救急科)

西 紘一郎

役職

ER総合診療センター長/救急科副部長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、外傷、中毒

認定資格等

日本救急医学会指導医
日本救急医学会救急科専門医
臨床研修指導医
医学博士

神戸 将彦

役職

診療科長/救急科副部長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、呼吸器、集中治療

認定資格等

日本救急医学会救急科専門医
日本内科学会認定内科医
日本内科学会認定総合内科専門医
日本呼吸器学会呼吸器専門医
ICLS/JMECC認定ワークショップディレクター
身体障害者指定医
臨床研修指導医
日本DMAT隊員
緩和ケア研修会終了

佐伯 有香

役職

救急科医長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、集中治療、麻酔

認定資格等

日本救急医学会救急科専門医

猿田 高志

役職

救急科医長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、訪問診療

認定資格等

日本救急医学会救急科専門医
臨床研修指導医
緩和ケア研修会終了

穴原 才人(救急専攻医)

専門分野・得意とする手技

救急医学全般

杉山 奈生(救急専攻医)

専門分野・得意とする手技

救急医学全般

医師プロフィール(総合診療科)

石井 耕士

役職

病院長

専門分野・得意とする手技

外傷一般、手の外科、脊椎

認定資格等

総合診療領域特任指導医
日本整形外科学会専門医
臨床研修指導医

酒井 利幸

役職

総合診療科部長

専門分野・得意とする手技

消化器、内科一般、訪問診療

認定資格等

総合診療領域特任指導医
臨床研修指導医

渡邊 智彦

役職

診療科長/総合診療科医長

専門分野・得意とする手技

外科一般、小児外科、訪問診療

認定資格等

日本専門医機構認定総合診療専門医
日本外科学会認定専門医
臨床研修指導医
医学博士(東北大学)
緩和ケア研修会終了

井上 知穂(総合診療専攻医)

役職

総合診療科医長

専門分野・得意とする手技

形成外科

認定資格等

日本形成外科学会専門医
日本東洋医学会漢方専門医

※関連施設出向中

杉原 宏(総合診療専攻医)

専門分野・得意とする手技

内科一般、訪問診療

医師プロフィール(救急外科)

渡邉 隆明

役職

診療科長/救急外科医長

専門分野・得意とする手技

救急医学、救急・外傷外科学、 消化器外科学、集中治療学

認定資格等

日本救急医学会救急科専門医
日本外科学会認定専門医
日本集中治療医学会集中治療専門医
日本腹部救急医学会腹部救急認定医
日本急性血液浄化学会認定指導者
日本航空医療学会認定指導者
身体障害者指定医
臨床研修指導医
日本DMAT隊員
平成29年度医師救急医療業務実地修練修了
平成28年度メディカルコントロールに係る医師等指導者研修修了
令和4年度外傷外科医等養成研修事業修了
医療機関に所属する救急救命士に対する研修の講師となる人材のための講習会修了
ASSET修了
ATOM修了
SSTT修了
CLiP Extension修了(2019年度医療者のための臨床研究遠隔学習プログラム)
JPTECプロバイダー
JTASプロバイダー
MCLSプロバイダー
eAPRIN修了
緩和ケア研修会修了

医師プロフィール(集中治療科)

神津 成紀

役職

診療科長/集中治療科部長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、麻酔科、集中治療

認定資格等

日本集中治療医学会集中治療専門医
日本救急医学会救急科専門医
日本麻酔科学会認定専門医・指導医

上田 吉宏

役職

集中治療科副部長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、集中治療、外科一般

認定資格等

日本集中治療医学会集中治療専門医
日本救急医学会救急科専門医
日本外科学会認定専門医
臨床研修指導医

岡島 真里

役職

集中治療科医長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、集中治療

認定資格等

日本救急医学会救急科専門医
日本内科学会認定内科医
日本内科学会認定総合内科専門医
日本腎臓学会認定専門医
日本透析医学会専門医

富岡 義裕

役職

集中治療科医長

専門分野・得意とする手技

救急医学全般、集中治療

認定資格等

日本救急医学会救急科専門医
日本集中治療医学会集中治療専門医
日本呼吸療法医学会呼吸療法専門医

看護部

ER看護師長
横田 晴美

EMT課

EMT課 課長
板橋 幸一

放射線部

放射線部 部長
間山 金太郎

薬剤部

薬剤部 部長
大木 孝夫

検査部:生理検査室

検査部 課長
森田 輝明

お問い合わせ

埼玉石心会病院
 TEL.04(2953)6611 

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